REVIEW

Phoenix Arn-Horne(Vo/Dr)と Mercedes Arn-Horne(Vo/Gt)の双子によって2020年に結成されたグランジ／シューゲイズ・デュオ。

90年代のグランジ〜シューゲイズに影響を受けたサウンドと、ライオット・ガール(Riot Grrrl)の精神を体現したメッセージ性で注目を浴び、1stEP"Year Of The Rat"のリリース時点ですでに多くのリスナーの間で話題となっていました。

それから1年と経たずにリリースされた2ndEP"Year Of The Snake"は、ダークな感性にさらに磨きをかけつつ、とことんキャッチーにまとめあげる離れ業を披露。#1"BWBB"はヘヴィなギターを武器に女性蔑視の社会に中指を突き立てる痛烈なナンバー。いっぽう#2"House of Mirrors"は、Pale Wavesに匹敵するほどのポップセンスで魅せる。

そして白眉はSoftcult史上最もメランコリックな#4"Perfect Blue"。"Who Are You?"のフレーズでお察しの通り、タイトルは今敏『パーフェクトブルー』のオマージュ。美しい青をレイヤードした沈鬱なメロディがナイフのように肌を切り裂く。

全て名曲な上に光・闇・柔・剛がバランスよく揃っているため入門用にもぴったりです。

2023年には待望の来日公演も実現。もう嬉しすぎて青山 月見ル君想フにFEVERと2日連続で観に行きましたよ。以下、現場からの興奮の声で締め。