
Let the Earth be Silent
FVNERALS
FVNERALS
Let the Earth be Silent
- release date /2023-02-03
- country /Germany
- gerne /doomgaze, funeral-doom, dark-ambient, post-rock, slowcore
シューゲイズとフューネラルドゥームが完全融合を果たした暗黒系シューゲイズの極北。世界の終末にはきっとこんな音が響いているのでしょう。一刻も早いPresence of Soulとの対バンを望んでやみません。

Momentary
Distressor
Distressor
Momentary
- release date /2023-02-17
- country /US
- gerne /shoegaze, post-rock, alternative-rock
USカリフォルニア州発シューゲイズ・バンドのデビューアルバム。
冷気漂うメランコリックなサウンドはまさしくWhirrの血筋。おそらくバンド名も彼らの1stEPから拝借したものでしょう。
本家よりもリバーブによる浮遊感が強く出ていてThe Daysleepersをヘヴィにした印象もあり。デビューアルバムにしてこのクオリティとは今後が楽しみ。
なおギターボーカルのCory Kurkierewicz氏のYouTubeチャンネルにヘヴィシューゲイズの名曲カバーがたくさんアップされているので興味があれば覗いてみて下さい。個人的にはHoly FawnのDark Stoneのカバーにめっちゃ興奮しました笑

turquoise engine
Tyrkouaz
Tyrkouaz
turquoise engine
- release date /2023-03-25
- country /Japan
- gerne /mixture-rock, hyper-pop, drum&bass, shoegaze
ドラムンベースの土壌に多彩な音楽性を開花させた新世代ミクスチャーロック。ギターにくゆるのウエダリュウタ、ボーカリストにみけたはなを迎えた『ethergaze』は竜巻のような轟音ギターには儚げなツインボーカルが溶け込むドラムンゲイズの大傑作。最近ライブで初披露されたそう。生で体験できた方はラッキーですね。

Stars & Embers
ISON
ISON
Stars & Embers
- release date /2023-04-07
- country /Sweden
- gerne /doomgaze, post-rock, shoegaze, ambient, drone
シューゲイズ〜ポストロック〜アンビエントドローンを駆使して宇宙の神秘を描く一大スペクタクル。Dark TranquillityのMikael Stanneをあえてクリーンボーカルで起用するあたりも良いセンスしてます。しかし前作でゲストを務めたLisa Cuthbert がメインボーカルになった影響かダークさは少々控えめな印象。やはり前任のHeike Langhansによる暗黒美声が失われた事が残念でなりません。

Lovers From The Past
Mareux
Mareux
Lovers From The Past
- release date /2023-05-05
- country /US
- gerne /darkwave, coldwave, synth-pop, dream-pop
イラン系アメリカ人のミュージシャンAryan AshtianiによるソロプロジェクトMareuxのデビューアルバム。アルバムこそ初ですが、10年以上のキャリアを持つベテランです。彼は自らの音楽をロマンティック・ダークウェイヴと称し、80年代ニューウェイヴやゴシックロック、シンセポップからの影響を色濃く受け継ぎつつ、現代的な感性で再構築されたメランコリックなサウンドを特徴としています。
2022年にはシングル“The Perfect Girl”がTikTokで大きな話題となり、様々なユーザーによるリミックスが制作されました。
詳しい経緯は【ニコニコ大百科】The Perfect Girlとはを参照してください。まさかぼっち・ざ・ろっく!にまで波及しているとは私も知りませんでした(笑) ちなみにこの曲はThe Cure“Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me”に収録された同名の曲をベースにしていますが、歌詞以外はほぼ別物に再構築されており、聴き比べるとそのオリジナリティが際立ちます。
2023年にCoachellaへ出演を果たしたMareuxの人気は留まることを知らず、Spotifyの月間リスナー数は5.29M(2024年9月時点)となっており、伝説のバンドJoy Divisionに迫る勢いです。現在のダークウェイヴの人気再燃において、最も重要なアーティストの1つと言えるでしょう。
本作では、従来のダークウェイヴ路線に加え、ドリームポップの要素が取り入れられているのが最大の特徴。#1 “Night Vision”や#9 “Hurt”では、繊細なギターアルペジオを散りばめたメロウなサウンドに虚ろなささやき声が重なり、真っ暗な部屋で今にも消えそうなロウソクの炎を見つめているような孤独感が襲ってきます。もしCigarettes After Sexがゴス化したらこんな感じかもしれませんね。また#2 “Glass”では、King WomanことKris Esfandiariがゲスト参加し、虚脱感漂う4つ打ちナンバーに幽玄なウィスパーボイスを重ねています。普段の重厚なドゥームゲイズとはガラリと違っていて非常に新鮮でした。
ノーツを削ぎ落としたミニマルなサウンドは、Billie Eilishのデビューアルバムにも通じるものがあり、ゴスに馴染みのないリスナーにも親しみやすいところも人気の秘訣の1つかもしれませんね。ドリームポップ好きもぜひ気軽にお試しあれ!

Solace
Iress
Iress
Solace
- release date /2023-05-12
- country /US
- gerne /shoegaze, doomgaze, post-rock, dream-pop, slowcore
LAのポストメタル/ドゥームゲイズ・バンドの2023年リリースのEP。
スロウコア、シューゲイズ、ドゥームメタルをブレンドしたヘヴィでメランコリックなサウンドは健在。
注目は悲壮感たっぷりの慟哭ワルツ#3"Ricochet"。わずか4分強でゆりかごから墓場までエスコートしてくれます。さんざん哀しみを撒き散らした後に子守唄のような優しいメロディの#4"Soft"で締めくくる流れもお見事。計4曲約16分と短いものの満足感あり。

Lullabies For Adults
Youth Valley
Youth Valley
Lullabies For Adults
- release date /2023-06-23
- country /Greece
- gerne /shoegaze, post-punk, dream-pop, alternative-rock, indie-rock
ギリシャのポストパンク/シューゲイズ・バンドのデビューアルバム。
彼らはDIIVに影響を受けたことを公言しており、どの曲もスキあらば名作Oshinに匹敵するほど徹底的にギターをキラッキラさせまくっています。それでいて歌メロはフックが強く、ポストパンクのダークさやゴスやニューウェイヴに通じるロマンチシズムも感じられるわで一瞬で気に入ってしまいました。
キラキラを振りまきながら疾走し、終盤に轟音を炸裂させる#4"Godheads"がマイベスト。「DIIVが選択しなかった未来」の1つがここにあります。近年のDIIVを聴いて「キラキラが足りないゾ☆」と思っている方はぜひお試しあれ。
ライブで披露されたリバーブマシマシのThe Cure - "Pictures of You"のカバーも合わせてチェックよろです。

zzz... zzz... zzz...
kuragari
kuragari
zzz... zzz... zzz...
- release date /2023-07-07
- country /Japan
- gerne /shoegaze, bedroom-pop, noise-pop, alternative-rock
日本のアーティストであること以外は謎に包まれたシューゲイズアクトによる3rdアルバム。
Sadnessを越えんばかりの強烈なノイズギターと、ささやくような淡い歌声という相反する要素が生み出す天上のユーフォリア。耳がしんどいのになぜか癒されるという摩訶不思議な体験は中毒性高し。
歌詞ははっきりと判別できないものの、曲のタイトルに綴られた願いを繰り返し歌っているもよう。その健気さに涙。
なお初期はアコースティック系で、今作から本格的にこの作風になったようです。2024年リリースのniconicoも素晴らしいのでぜひ。

Fever
Sunlotus
Sunlotus
Fever
- release date /2023-07-14
- country /Indonesia
- gerne /shoegaze, grunge
インドネシア発シューゲイズ。憂いを帯びた甘いメロディと強烈なノイズを伴うヘヴィなギターの二律背反が生み出す快感。特に『Skin Graft』はヘヴィシューゲイズの理想形ともいえる名曲。タイのDeath of Heatherと仲が良いようで「一緒にジャパンツアーしたいね〜」なんて会話をXで覗き見ながらニヨニヨしています。来日待ってます。

Central Pacific State Beach
Central Pacific State Beach
Central Pacific State Beach
Central Pacific State Beach
- release date /2023-07-28
- country /US
- gerne /shoegaze, dream-pop, drone, ambient
Infinite VacationからCentral Pacific State Beachに改名したもよう。アンビエントドローンの浮遊感にサイケデリックな酩酊感が加わったサウンドは、無人島で妖しいおクスリをキメながら最期の時を過ごす世捨て人の白昼夢のよう。