REVIEW

LAのポストメタル／ドゥームゲイズ・バンドの2ndアルバム。

前作"Prey"のグランジ由来のノイジーなサウンドから、ドリームポップの繊細さ、シューゲイズの煌めき、ドゥームメタルの重さを加え、よりドラマティックな音楽性へ変化。

スロウコア〜ポストロック風のゆったりとしたテンポで儚く美しいメロディを紡いでいき、徐々にボルテージを上げ、ヘヴィなギターとともに狂おしいほどの哀しみを爆発させるのが彼らの主力スタイル。

その柱となるのは周囲から"Adele of Doom"と称えられるボーカリストMichelle Malleyの圧倒的な表現力。淡く儚い歌声と、苦悶に満ちた慟哭を使い分ける様は、まるで彼女の中にElizabeth FraserとChelsea Wolfeが同居しているかのよう。特に#5"Shallow"の悲痛なロングトーンは圧巻。部屋の電気を消し、膝に顔を埋めながら聴きましょう。