
TORIENA
圏外
TORIENA
圏外
- release date /2024-09-25
- country /Japan
- gerne /shoegaze, chiptune, hardcore-techno, gabber, breakcore
日本の音楽プロデューサーTORIENAの10thアルバム。チップチューンからハードコアテクノを渡り歩き、ゲームへの楽曲提供や海外公演もこなすTORIENAが、本作でシューゲイズ・サウンドを開拓!
特に#11“エミリー”は、極彩色の霧のようなサイケデリックなギターがMy Bloody Valentineを彷彿とさせる本格派。何も知らずたまたまMVを視聴したのもあって凄まじい衝撃でした。全編8mmフィルムで撮影された映像もシューゲイズらしい陶酔的な世界観を見事に表現しています。また#3“アンコンシャスバイアス”は鋭角なビートとメランコリックなメロディが絶妙に絡み合う中毒性の高いナンバー。#4“Dominant”はアンニュイなささやきをのせて疾駆する4つ打ちダンスチューンで、前2つに比べるとシューゲイズ度は控えめですが、ディレイをきかせたギターにシューゲイズ〜ドリームポップの血を感じる人も多いでしょう。
これらのシューゲイズ系の楽曲は、従来のダークでアグレッシブなレイブサウンドともうまく調和しており、ジャンルの垣根を超えて独自の世界観を構築している点も強みですね。
さてここからはTORIENAがどういう経緯でシューゲイズに目覚めたのかについて語っていきます。そのきっかけを探るべく過去のアルバムを遡ると、ダークなサウンドへシフトした6thアルバム“PURE FIRE”あたりからギターを導入した曲がみられますが、シューゲイズへの明確な兆候は掴めませんでした。
ところがこのインタビュー
で衝撃の事実が判明。2024年2月頃にギターがやりたくなってジャズマスとエフェクターを一式揃え、わずか1週間でシューゲイズを作曲したのだそうです。しかも2〜3週間後の秋葉原MOGRAのライブで早速披露したのだとか……それまではアコギとエレキベースを少し経験したくらいだというから、とんでもない才能ですね。
とはいえ、シューゲイズ特有のフィードバックノイズを伴う轟音ギターとハードコアテクノのハーシュノイズはかなり親和性が高いため、シューゲイズへの目覚めは突然変異ではなく、TORIENAにとってはごく自然な流れだったのかもしれません。
今後TORIENAがどういったメタモルフォーゼを遂げていくのか非常に楽しみです。さらにシューゲイズへ傾倒するのか、あるいは得意分野のレイブミュージックとの融合にチャレンジしていく可能性もありそうです。個人的にはCURVE風のインダストリアル・シューゲイズやドラムン~ブレイクゲイズ、はたまたガバ~スピードコア風の世界最高速シューゲイズにもチャレンジしてくれたらイイナ~!(言うだけならタダ)
※グラフの数値は“アンコンシャスバイアス”と“エミリー”を対象としています