
EARTHLING
寓話
EARTHLING
寓話
- release date /2024-11-06
- country /Japan
- gerne /post-rock, alternative-rock, shoegaze, post-metal, doom-metal, gothic-metal, progressive-rock
町田を拠点に活動するポストロック/シューゲイズバンドの2ndEP。EARTHLINGは2022年に結成し、Ayaka(Vo)、Katty(Gt)、Raita(Ba)、Hiroki(Dr)、Mitan(key)※サポートの5人編成で活動中。バンド名はデヴィッド・ボウイのアルバム“Earthling”が由来。
1stEPから約半年という短いスパンでリリースされた本作は、ヘヴィなギターと美しいボーカルという組み合わせを継承しつつ、よりスロウでダークなサウンドへシフトしており、闇と美の対比がより際立った印象を持ちました。
#2“灰色”は、水の揺らめきのような幻想的なイントロから一気にヘヴィなギターがなだれ込み、暗い森の中へと我々を連れ去っていく。ゴリゴリと刻むギターをバックにボーカルのAyaka氏は時に妖しく、時に情熱的に歌いあげ、まるで暗闇に灯るロウソクのような存在感を放っています。続く#3“残像”ではシューゲイズらしい幻想的な歌声を披露。いっぽうギターはヘヴィなままというギャップが鮮烈。静と動、柔と剛という相反する要素を巧みに組み合わせる手法はEARTHLINGの真骨頂。
また一筋縄ではない起伏に富んだ構成や妖艶な暗黒美には個人的にThe 3rd and the MortalやUnholyといった90年代のカルトなゴシックメタルに通じるものを感じました。あの頃のサウンドにシューゲイズ〜ポストロックの要素を注入したらこんな感じになるかもしれませんね。インタビューによるとシューゲイズ以外にもV系、メタル、ゴシック、インダストリアル、プログレなど様々なジャンルに影響を受けているそうで、この個性的なサウンドに至ったのも納得です。
“寓話”というタイトルもどこか意味深。私は開幕の時計の音や、「灰色」の歌詞の「馬車」というフレーズからシンデレラ(灰かぶり姫)を連想しましたが、最後は本来の物語とは異なる悲劇的な結末を迎えたようです。彼らはあえてバッドエンドルートのシンデレラを描くことで「魔法の力なんかに頼ると痛い目をみる。自分の力で生きろ」という教訓を込めた寓話を作り上げたのかもしれません。まぁこれはあくまで私の妄想なので、あまり真に受けないよう……彼らの音楽を通じてどんな解釈を導き出すかは貴方次第。