電球

人工島

電球

人工島

  • release date /
    2024-05-01
  • country /
    Japan
  • gerne /
    doomgaze, drone, shoegaze, post-rock, noise, industrial, ambient
Light
Dark
Soft
Heavy
Clear
Noisy
Slow
Fast
Pop
Extreme

突如サブスクのオススメ欄に現れた見覚えのないモノクロのカバーアート。ふと何気なく再生したら、その濃密な世界観にたちまち虜になりました。

ドゥームゲイズ〜ドローン由来の重轟音と濃霧のようなアンビエンスが生み出す酩酊感たるや、出口のない灰色の迷路を彷徨うがごとし。超ヘヴィでいて歌はすこぶるポップというギャップも味わい深く、ふと気付けば半日丸々トリップしてしまいました。まさかJesuやInfinite Vacation(現Central Pacific State Beach)に近い感性を持つアーティストが日本にいるとは感無量。

無機質なビートと繊細な美メロのハーモニーに酔う『脱け殻』、廃墟群に響く風切り音のようなギターが鮮烈な『4番線』、Jesuに四畳半フォークを注入したようなアプローチの『夕立』、地鳴りのごとき轟音が脳を揺さぶる『星を待つ』など、いずれも粒ぞろい。

映像喚起力も凄まじく、『4番線』で壊れた機械のように繰り返される電車のアナウンスにブラッドベリ『優しく雨ぞ降りしきる』のワンシーンが浮かんだり、『脱け殻』に漂う無常観にバラード『終着の浜辺』の遺棄された核実験場が浮かんできたりと妄想回路が大忙し。私の場合はSF野が活性化しましたが、他の皆さんのお脳にはどんな光景が閃くのか興味津々です。

日本シューゲイズ界に開花したモノクローム・サイケデリア。ぜひ一刻も早く生で味わいたいものです。

【追記】『月光』はbandcampのみ収録。聴き逃さぬよう注意されたし。